あらゆる物事と同じく、きちんとしたビジネス向けの文章を作成する上では、基本となる知識が必須です。
その基本があればビジネスパーソンとして最低限恥ずかしくないレベルの文章を書くことが出来ます。
さっそく「ビジネス文章の基本」について、以下の項目に沿って順に説明していくことにしましょう。
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ビジネス文書の基本
ビジネスレターの基本ルール
ビジネスレター(ビジネス文書)の目的は、口頭で伝えただけでは正確に物事が伝わらない事柄、記録して保存しなければならない事柄などを書面化し相手にきちんと伝えることにあります。ここでは、解りやすく、正確かつ簡潔に伝える文書を作成するためのビジネスレターの原則的なルールについてご紹介しましょう。
社内文書と社外文書の基本ルール
ビジネスレター(ビジネス文書)は大きく「社内文書」と「社外文書」の二つに分けられます。前者は同じ企業の部署間や本社と各営業所(各支社)の間、上司と部下など、社内で取り交わされる文書のこと。後者は、取引先や関係会社など、自分が所属している会社以外の企業や人に提出する文書のことです。それぞれの基本ルールには共通するところもありますが、異なる部分も少なくありません。
社内文書と社外文書の基本ルール
●しっかりとした内容で書く
執筆前には下調べを十分に行い、疑問点がないようにしておきましょう。目的に合った内容であることはもちろん、5W2H(Who、When、Where、What、Why、How、How much)や数字、固有名詞は正確に、事実と主観(個人的意見)を混同せず、推測の域を出ないなど曖昧な書き方は避けましょう。プライベートな手紙や小説ではありませんので、個人の感情や凝った文章表現は不要で、話し言葉の使用も避けて下さい。「御中」「殿」「様」「各位」などの敬称の使い分けにも注意しましょう。
●分かりやすくまとめる
ビジネスレターの基本的な組み立ては、①件名→②結論→③説明(結論までの経過、結論に至った理由、結論の根拠となるデータなど)→④意見・提案です。文字、内容ともに読みやすさを心掛け、だらだらと長い文章は避けましょう。また一部の人しか理解出来ない「略語」や「専門用語」は使用せず、長い文書の場合は最初に要約文を付けたり、説明部分は箇条書きで整理したり、図や表を活用したりすると一気に分かりやすくなります。また1件の内容について1枚の用紙にまとめることも大切なポイントです。
●様式があれば守る
決まった用紙があるのであれば必要事項は全て埋めましょう。空欄があると読み手が疑問を抱いてしまったり、本来伝えるべき読み手が知りたい情報を欠いた文章となってしまったりする恐れがあります。文書によっては敬語や慣用表現を使い分けることも大切です。
●ミスなく提出する
提出先を間違えないことはもちろん、提出時期にも注意しましょう。決裁が必要な場合には、決裁権者の承認が必要となりますので早めの準備が必要です。
社内文書ならではのルール
●あて名に社名は不要
当然の前提となることをわざわざ書く必要はありません。また、宛名に続く、提出日、提出者名(所属と氏名)を必須項目です。
●儀礼的な表現は不要
あくまで対象は社内。「拝啓」や「敬具」、「時候の挨拶」などの社交辞令は要りません。また敬語の使用もなるべく簡素に留めて下さい。
社外文書ならではのルール
●儀礼的な挨拶が必須
失礼がないように、丁寧で礼儀正しい文章とすることが大切です。特に礼儀を重んじる文書である挨拶状やお礼状は、前文(時候の挨拶や感謝の言葉など)と末文(結びの文章)を略すことがないように注意しましょう。
●あて名には特に注意
先方が最初に目にするのが、冒頭の宛名です。社名や所属部署、名前の間違いほど失礼なことはありません。また法人名では、株式会社を(株)などと略さずに正式名称を書きましょう。